ミルドットレティクルで距離計測から弾着補正まで を記載します。
皆さん状況が異なるので、例を多くなりますがご自身の状況に合うように読み替えてください。
Nikon Prostaff P3 4-12×40 ライフルスコープ ミルドットレティクル に付属する「MIL-DOT MAGIC」という冊子に触発されてます。
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目次は以下の通りです。
1. 前提
1-1. ゼロインの距離と弾道
1-2. レティクルの仕様
2.距離の計算
2-1. ターゲットの大きさ
2-2. 距離を計算
3.弾着補正
では、本編に入ります。
1. 前提
1-1. ゼロインの距離と弾道
使用する弾丸とスコープのゼロイン距離から弾道を把握します。
弾道は計算値であり、風・湿度などの自然現象や射手のクセなどを含みませんので「期待値」と言えます。
ゼロインまでの弾道は当然として、それ以降に弾道がどれだけ降下するかも知っておかねばなりません。
弾道計算は Chair Gun Pro を使っています。
パラメータは以下の通りです。
・弾丸:.308 147gr (Weight ,BC,Muzzle Velocity)
・ゼロイン:100m (Zero Range)
・命中範囲:半径1インチ以内 (Kill-zone)
・スコープの高さ:4cm (Sight Height)
(注) 銃口中心~スコープ中心までの高さ
Strelok Pro を使って射手側からの弾道計算を行いました。
この値は 弾着補正に使います。
1-2. レティクルの仕様
Nikon M-TACTICAL 3-12×42 サイドフォーカス ライフルスコープ MK1-MRAD レティクル の仕様です。
この製品はSFPなので 最大倍率 12倍時の値です。
(余談:FFPのスコープでは 倍率に関係なく値は一定です)
色々な値がありますが 知っておくべきは「0.5MRAD」「1MRAD」です。
短い目盛り 1個が 0.5MRAD = 0.5MIL を、 長い目盛りが 1MRAD = 1MIL を表しています。
1MIL は 100m で 10cm を意味しますので 200m では 20cm、50mでは 5cm を意味します。
2.距離の計算
2-1. ターゲットの大きさ
ここで登場してもらうのが鹿さん(ニホンジカ オス)です。
上記の数値は 奈良の鹿愛護会 にある平均値 です。
この値の問題は スコープ越しの鹿さんは大抵 真横を向いていないことです。
そこで高さを推測してみます。
客観的な数値を見つけられなかったので、写真から比率を出して高さを推測してみました。
2-2. 距離を計算
高さ 115cmの鹿を Nikon M-TACTICAL 3-12×42 SF MK1-MRAD で捉え、鹿の高さは 4.5MIL分です。
1目盛りあたり 25.6cm (115cm÷4.5MIL=25.6cm) になります。
1MILは 100mで10cm、200mで20cm ですから、鹿までの距離は 256mであることがわかります。
3.弾着補正
先ほど鹿までの距離が256mと割り出しました。
スコープのゼロイン距離は 100m なので、弾着補正する必要があります。
Strelok Pro の結果と見比べると、レティクル中心から 1MIL下の 249m に狙いを定めればよいことがわかります。
射撃直前の図です。
照準を 1MIL分下に合わせると、レティクル中心から約25cm下に着弾することになります。
最初の Chair Gun Pro の弾道とも概ね一致する結果です。
今回は距離計測のため鹿を標定物としましたが、年齢/性別によって大きさが変わるため、正確な距離計測ができないことが考えられます。
標定物は(できるなら)大きさの変わらない物が適当です。
とはいえ、山の中で事前に大きさのわかっている物がターゲットのそばにあることも稀、というジレンマを抱えます。
猟場にある人工物の大きさを知っておくと役に立つかもしれませんね。