ライフルスコープのカタログ値で記事を書こうと思ったのですが、長くなりそうな Field of View を最初に書きます。
Field of View は略して FOV または F.O.V と表記されます。
記事の内容は ①FOVを画角(角度)に換算、②フィート・ヤードをメートルに読み替え となります。
なお、出てくる値は 小数点以下第三位を四捨五入 しています。

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このレティクルは VORTEX Strike Eagle 1-8×24 ライフルスコープ のものです。
AR-BDC2 レティクル と呼ばれます。
このスコープの Field of View 値は「116.6-14.4 ft/100 yds」です。
読み方は
・1倍の時 100ヤード先 で見えている範囲は 116.6フィート
・8倍の時 100ヤード先 で見えている範囲は 14.4フィート
となります。
メートルに読み替えると
・1倍の時 91.44m先 で見えている範囲は 35.54m
・8倍の時 91.44m先 で見えている範囲は 4.39m
となります。

100mに換算するには 100m と 91.44m の倍数を掛ければ良いです。
・1倍の時 100m先 で見えている範囲は 38.74m
(38.74m = 35.54m×100m÷91.44m)
・8倍の時 100m先 で見えている範囲は 4.79m
(4.79m = 4.39m×100m÷91.44m)

一般的にはこれで完了です。
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ただ、先日ロシアから調達したSVDドラグノフ用ライフルスコープは Field of View値の単位が「角度」で表記されていました。
以降は 「角度」を使って 100m に換算する方法です。

91.44m の値を 100m での値に「角度」を使って換算します。
上図は「100m先にイノシシを捉えている状態」です。
これを横から見ると次の図になります。

注目は「スコープの見えている範囲が二等辺三角形である」ことです。

二等辺三角形の頂角にあたる部分はレンズ物では「画角」と呼ばれます。
ロシア製ライフルスコープの Field of View値 が「角度」で表記されているのはこの「画角」を示しています。
また、画角は 一眼レフのレンズのスペック表には必ず記載があり、レンズ製品では一般的な表記です。

では 91.44ｍで35.54ｍ(FOV:116.6ft/100 yds)の画角を求めてみます。
これは カシオ計算機(株) ke!san 生活や実務に役立つ計算サイト(https://keisan.casio.jp/) で求めた結果です。
底角は 79.00度 ですから、二等辺三角形の頂角である画角は 22.00度 とわかります。
計算式：22.00度 = 180.00度 – (79.00度×2)

画角 22.00度で 100mでの Field of View値を求めます。
結果は「38.88m」とわかりました。
VORTEX Strike Eagle 1-8×24 ライフルスコープ は
・1倍の時 100m先 で見えている範囲は 38.88m
です。
同様に 14.4フィート(8倍@100yds) を計算すると
・8倍の時 100m先 で見えている範囲は 4.82m
とわかります。

倍数で求めた Field of View値を比較すると近似値になっています。
[倍数]　1倍の時 100m先 で見えている範囲は 38.74m
[角度]　1倍の時 100m先 で見えている範囲は 38.88m
[倍数]　8倍の時 100m先 で見えている範囲は 4.79m
[角度]　8倍の時 100m先 で見えている範囲は 4.82m

ここまで説明した 内容をEXCELで計算できるようにしました。
ピンクのセルに Field of View値(単位：フィート) を入れると 100mでの Field of View値(単位：メートル)に換算します。
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